ニューヨークでのブックエキスポ

 5月30日から6月3日まで、ニューヨークで開催されていたブックエキスポに行って来た。これでもう16回目?!皆勤賞である。
 この本の見本市のたびに会う、取引先の知り合いが「老けて」見えたりするが、あっちもそう思っているだろう。オープン日、1日は人がフロアにあふれて、冷房もあまり効かず、文字通り熱い日だった。商売もよかったらしい。出店社の受注数がよかったとのこと。
 わたしもお決まりの数箇所で、「錨」を下ろし発注作業をした。でも、その品揃えを見て、本当にいい「掘り出し物」を買い付けるには、会期前のプレセールに行かなきゃならないのだろうという気がしてきた。また秋の「掘り出し物」特別フェアに行く意味もあるのだろうと。

 子どもの本の新刊に関していえば、商品の重点が低年齢にシフトしてきたように感じる。幼児から小学生低学年まで。中学年以上はやはり本を読まなくなって来たのだろう。出版界の危機かもしれない。
 代わりに、Manga そう日本の誇る文化のマンガの存在感が増した。わたしのおすすめ児童書読み物の「ネコのファンタジー」Warriorsシリーズは、Harperから出ていてアメリカでは大人気。外伝やら関連本も出たが、ついにマンガ化された。会場には見本が置いてあったらしいが、わたしが通りがかったときは時すでに遅し。からっぽになってしまっていた(持ち去られた)。これは人気商品の証拠。Warriorsはまだまだ熱い。人形その他グッズはまだ。
 
 もうひとつの話題はパウエルズ書店(そう、あのわたしが敬愛するポートランドの書店/Powell’s Books)が、イギリスの人気作家Ian McEwanの新作On Chesil Beachの短編映画を、このブックエキスポで発表したということ。4日の4時から発表会ということ、会場にいらしていた社長のパウエルさんから直々にうかがっていたのだが……、会場の広さとブースの多さと人ごみと長旅の疲れと、年のせいでその日は3:45にダウン。会場のマッサージを受けてはみたものの、ツボが全部ずれているうえ強力すぎてかえって筋肉痛になってしまった。だから、U-tubeでの予告編と、会場での評判、本そのもの(処女と童貞のカップルの新婚旅行のエピソード/シリアスかつユーモラス。短編なので読みやすい)からすると、かなりいい。もうすぐ全米各所で公開される。わたしの手元に、パウエルさんがDVDを送って下さるとのこと。楽しみに待ちたい。

 ブックエキスポは体力勝負。目が疲れるし足も痛い。これに寝不足で辛かった。シカゴとニューヨーク間で迷子になったスーツケースが、明け方の4時までホテルに届かなく、眠れない夜を過ごしたのも響いた。ニューヨークを発つ日、気がついたらまだホテルなのにもう11時。フライトは12時!!絶体絶命と思ったが、ラゴーディア空港まで40分で着いて、15分遅れていたそのフライトに乗れた!奇跡のようなことが起こったのであった。このあと、つづく……。