英語絵本の「読み聞かせ」、悩みの種

5月20日、五月晴れの朝、30人ほど(?)の方々が、絵本
How About a Hug?
を片手に「リードアラウド・ワークショップ」のため表参道のクレヨンハウスに集合した。
思いのほか大人のみでのご参加が多かった。と、いうことは?
おそらく、「読み聞かせ」に興味のある方々だとお見受けした。

案の定、ワークショップ終了後、ある参加者に声をかけられた。
「子どもたちに英語の絵本の読み聞かせをしていますが、ちょっと長い絵本だと(How About A Hugを示しながら)、居眠りする子までいたりします。どうしたらいいのかしら、と思って。今日のは、たいへん参考になりました」

そうそう、そうなんです!待ってましたと、わたしは「普通の日本の子に、英語の読み聞かせは、たいていはムリです」と言う。そして彼女は続けた。
「ええそれで、分かりそうなものを選ぶと、本が限られてしまって」

そうそう、それもそうなんです!まったく赤ちゃんのようなものを選ぶか、ESL用に書かれた「教科書」(「副教本」などとして書き直されたもの)になってしまう。彼女いわく、
「今日のこういういいことの書かれた絵本(How About A Hugを指して)を、使えたらいいなあと思っていたのです」

英語絵本の「読み聞かせ」をしていらっしゃる方々へ、わたしがお伝えしていることは、いくつかあるが、この日の彼女へお話ししたポイントは以下の通り。

1)「読み聞かせ」しない。一緒にread along、一部でもいいので読めるようにする、ワークショップ形式にする。

2) 絵本は自分が本当に(文学としても)いいと思ったものを使う。本物(教科書として書かれたものではない)から伝わるものが、必ずある。

たぶん、かなりの数の方々が「英語の絵本でどう読み聞かせをするか」で悩んでいらっしゃると思われる。こんな方々に、すぐに役に立つヒントをまとめて、7月から開催の指導者向け「リードアラウド理論と実践ワークショップ」でお話ししようと思う。

クレヨンハウスでは、『ASAHI Weekly』の取材も受けた。そこでも「英語絵本の読み聞かせをしているのではありません」とお話したが……。

How About a Hug?
How About a Hug?

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