リードアラウドと語彙力

英語学習者として、長い道のりを歩いているわたしだが、苦労はやはり語彙。学生時代、特にアメリカの大学院入試の試験GREの準備時代は、語彙力をつける苦労を思い知った。
「わたしの頭はザル」、それも目の粗いザルだと嘆いた日々だった。既製品の長方形の箱に収まったGRE準備単語カードセットを購入して、毎日30枚くら い覚えるつもりでいた。500枚くらいあっただろうか。もうムリ!無理!ムリ!覚えては忘れ、また覚える。その繰り返しで先にほとんど進まず……。その長 い箱を見て、泣き崩れた日もあった。

これはでも、専門的でハードルの高いGRE(大学院入試用)の単語。普段使うTOEFL程度の単語は、「こうして覚えればいい!」と自信を持って言える方法がある。先達がもう口をすっぱくして言って来たことの繰り返しだが、改めて、そして、しみじみ思うのだ。それは……

文脈で覚える

こと。そして、ここからがちょっとだけ新しい。そのまるまる文脈ごと

Read Aloud

するのである!加えて、この度入ったアメリカ教育界でのリサーチ結果で、

「12回リードアラウドした単語は頭に定着する」

ということを知った。客観的なデータがあるとスッキリする。注意すべきは「文脈で+リードアラウド」。つまり意味ある文章のなかで、使われている「姿」で その単語を覚えるのだ。でも、わたしの頭だけがザルじゃないことがわかって、ちょっと嬉しい。12回も、それも文章の中で、おまけにリードアラウドしてい るモードじゃなくちゃ、覚えられないって?!
この「12回リードアラウド」、福音でもあるが、「大学院程度」までのその果てしない道に途方にも暮れる。この人生であといくつ語彙を増やせるのだろう。

今日読んだのは、まったく「大学院レベル」には達しないが……
The Pigeon Loves Things That Go!
絵と、そのユーモアが大人っぽいので大人もまあいいか。
Sure beats flapping! というせりふを「訳して」、と文脈から切り取って尋ねられたらことのほか難しいかも知れない。いくら幼児向けの本でも、必ず英語学習者には学ぶところがあるものだ。
ハトが翼をバタバタさせている絵があるから、flapping の意味を確認できるし、飛行機のそばでバタバタして、「だめだー」と顔をしているからbeatの意味が「負かす」かなと想像つく。これこれ、「文脈で+リードアラウド」。

The Pigeon Loves Things That Go!
The Pigeon Loves Things That Go!

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