やっぱりリードアラウド

 昨日の午後は、成蹊学園の小学生たちとのリードアラウド・ワークショップの今年度の選書をじっくり行った。
 低学年、中学年、高学年でレベル分けするのは昨年通り。各レベル3回づつ、2007年5月から2008年2月にかけて実施する。各レベル差は以前同様つけるが、今年から各レベル3回の内容にも段階をつけた。簡単から少しずつ複雑なものへと進む選書だ。
 
 それからもうひとつ、高学年にはどうも「絵本なんて幼稚!」という軽蔑に近いものがあるようなのが気になっていた。そこで、今年は、深い味わいの、洗練された「大人っぽい」絵本を選んだ。
1回目はFrom Wall To Wall(『キッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』でも選書)。 わたしたちの周りにある、いろいろな「壁」について、ニューヨークの街角などの写真で綴る。

Coolな絵本。生意気盛りの11、12歳。絵本をあなどれないゾ。うまく、告知をして高学年にも多く集まってもらいたい。そして、英語に気持ちをのせて読む楽しみを知ってもらいたい。

「千の風になって」という歌を聴いたが、これを歌手たちのように歌えたらどんなに気持ちいいだろうと思った。聴くのももちろん気持ちがいいが、ああ歌えたらと思う。
 音程や、声量がいらない本のリードアラウドは、歌に似た高揚感を味わえる。それはただ、「音(おん)」を読めるだけ(フォニックスで読めるだけ)では味わえない、内容のともなった本当の「読み」からくる高揚感でもある。「文字」+「言葉」+「頭(心)」、この三拍子そろって初めて「本が読めた」というものだ。リードアラウドで、本当に「本を読む」楽しさを、やっぱり伝え続けたいと思う。

From Wall to Wall

コメントを残す

CAPTCHA