ニューヨークこぼれ話

 ニューヨークから一時帰国中のアートスチューデント、Ken Oshimaから聞いたこぼれ話。

(その1) Kenの通うParson’sはデザイン界で有名な学校で、服飾デザイナーのダナ・キャランなど多くの才能を輩出しているところです。今年度は女子学生70%の上、残りの男子学生30%のうち「半分はゲイだよ」との情報が。つまり、女子からすれば学校内恋愛の対象は15%!?「マッチョ同士が道でキスしてたりするよ。当たり前の風景」。

(その2) ニューヨークのチャイナタウンはとても広く奥が深い。東洋人だったら、食べ物のことでたいていごやっかいになる場所ですが、先日、チャイナタウンの最寄りの地下鉄駅から乗って来た中国人中年婦人のおもしろい話をひとつ。その女性は、チャイナタウンで何か買い物したらしく、ビニール袋をぶら下げていた。しばらくすると、その袋の中からガサガサ、ピコピコ騒がしい音が聞こえてきた。Kenがそっと見ると、その袋の中でこぶし2つ大(胴体)ほどのカエルが1匹飛び跳ねていて、その女性が困っているところだった。
 ガサガサ、ピコピコ、車内の人たちも気がつき注目を始めた。するとその女性はペンを取り出し、カエルの頭にぐぐっぐぐっと突き立て……。
 「ああ!」動物愛護精神溢れる(もしかしたらGreen Peaceの人もいたかも)車内がざわめき、カエルは(その場では)一命をとりとめた、とのことでした。
 ちなみに、中国人の間では「やっぱ、カエルは冷凍はだめよね」というのが常識(大島は中国人と日本人のハーフなため、ディープな中国人情報あり)。

冬のポートランド(大島英美パウエルズ訪問記)

 クリスマス前のポートランドに、仕事で行ってきました。ひとつの仕事は、書籍出版関係者のPowell’s Books 視察のコーディネートと、通訳。もうひとつは、抱えている翻訳を仕上げること。
 Powell’s視察参加は16人。北は北海道から南は九州までの関係者を、Powell’s 社長マイケルさんにご紹介し、彼の成功の法則などをQ & A形式に聞き出しました。社長自ら、2000坪の本店、新たな場所に移り大きくなって開店したばかりの、郊外型店舗と、流通センターを案内して下さった。参加者たちは、効率のよさに驚いたり、専門性の高さに驚いたり、そして新刊と古書を併売している売り場の圧倒的な品揃えに驚嘆の声をあげていらっしゃいました。
 「IT企業などのように高給ではないが、週45時間自分の好きな本とかかわっていられる仕事としてパウエルズで働くことに意義を見いだす人たちが、我が社の従業員だろう」
とのマイケルさんの言葉は、日本での書店の環境との違いを思い知らされた感じがしました。パウエルズの420人ほどの従業員のほとんどは正社員(80%?)か正社員扱いのパート。専門性が高く、充実した顔をしている社員という印象を受けます。
 あつかっている本の多さと質だけでも十分満足度の高い書店のうえ、知識のある書店員と使い勝手のよい検索システムで、欲しい本とよい本との出会いがいつもあります。わたしにとっては、最高の書店。
17年前に「発見」し、「恋におち」、今ではポートランドの「パート住人」(三ヶ月に一回滞在)になっています。

 『硫黄島からの手紙』はアメリカでも前評判が高く、ポートランドの友人たちの反応からするとインテリ層にうけそうな印象を受けます。『父親たちの星条旗』のほうが映画としての緻密さがあるとか、『硫黄島…』のほうは日本人として、くすぐったいような感じだとかと、個人的には思いました。
 ぜひ両方とも映画をご覧になってみて下さい。映画の内容だけでなく、こういう映画がアメリカ人、それもハリウッドで作られるというアメリカの風土も興味深いものがあると思います。