大島英美のBLOG

USAのImmigration現在〜絵本作家Mem Foxの証言

Mem Foxさんのことを、
Reading Aloudへの熱い思い、
またその実演の力、
そして日本にお呼びしようとコンタクトをとっていたころ接したお人柄などから、

こっそり「師」と仰いでいる。

最近、その彼女がニュースを賑わした。

アメリカにNew Yorkから入国しようとしたときの、入管(Immigration)での不当な扱いについての抗議の声を上げたのだ。

詳細はこれ。

この気概。
(Los AngelesのImmigrationで5時間拘束され、泣き寝入りした過去を持つわたしとしては)大いに見習いたい。

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どんな外国語も「リードアラウド力」が役立つ?!〜シアターゲームで掘り起こす力

わたしは北京語も台湾語もできない。

なのに、先日の台湾旅行中、なんだか北京語やら台湾語やらを分かった気になって、ときに通訳まがいのことをする場面があった。

真顔で「通訳」するものだから、ちょっと北京語が分かる従姉まで、「そう言っているの?」と、一瞬、頼るような視線を投げて来たほどだ。

わかる単語が一語でもあると、もっと強気の「通訳」になる。

この「通訳」は、内容が恐ろしいほどあっているときもあるのだが、まったく違う場合もある。

失敗だった例としてこんなのがある。

台湾の新幹線の改札を通ろうとしたら、駅員さんに止められた。

何だかわからないが、きっぷを買う窓口へ連れて行かれ、時刻表や時計を指しながら、何か言われた。

奥の係員は、レジスターをたたいて「30元」と金額を指して何かを言っている。

わたしが通訳すると

まだ、この列車にはずいぶん早い時間なので、一本前の列車に振り替えたらどうか。手数料は30元だ

「そういうことなの?」心配そうだが信じたそうな従姉…。

「だいじょうぶ!」

自信ありげに30元払ったわたし。

その後、ついてきた駅員さんがわたしたちに身振りで示したのは…

在来線のプラットフォーム。
指を3立てて、左の線路を指し、乗れと示す。

ええええ?

果たして正解は?

新幹線の「台中駅」はここではなく、在来線、このホームにくる電車で3つ目の駅だ。そこまで30元の切符を買って行きなさい

なーんだ。

こうした間違えもときとしてあるが、
なにしろ、強引にもいいたいのは、

シアターゲームの「でたらめ語ゲーム」は、こうした外国語での交流の場で力を発揮するはずだ、

ということ。

ちんぷんかんぷんな言葉を聞いていても、それがただの音の羅列に聞こえない。
だからパニックしたりしない。

それを発している人の、何かしら表現したい情報の一部が伝わって、
それなりの想像が湧く。

自分が言ったことを、相手がちょっとはつかんでいるという顔つきはわかるものだ。

だから、話している人は安心感を覚え、その結果、もっと一生懸命に話してくれる。

この、一種、原始的なコミュニケーション力。

これは、太古にはきっと生きながらえた人間には、必ずそなわっていたものだろう。

だから大陸を移っても、原始人たちはそれなりに「外人」と通じ合えたのではないか。

それが、現代になるまでに、恐らく衰えた。

でもDNAとしては持っているはずで、
それを呼び覚ませば、英語でも何語でも、聞いて分かりやすいし、しゃべって伝わりやすいものになるだろう。

シアターゲームをいろいろ知るにつれ、
これらがどうやら、人間の深いところにある原始的コミュニケーション力を呼び覚ます演習になるのではないか、
という気がしてきた。

表現力も然り。

意思伝達力も然り。

協働精神も然り。

そして、子どもはこの原始の力を大人より多く残しているに違いない。

そんな子どもと、リードアラウドなどしようとする大人は、だから、もっともっと原始的コミュニケーション力を掘り出さなければならない。

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Improvisation(インプロ)とリードアラウド指導~フレディ・マーキュリーに学ぶ

子どもの教育現場で使われる時は、シアターゲームとも呼ばれるのがImprovisation(Improv)。
演劇研修で発達した、即興のアクションとその訓練のことだ。

この夏はインプロの本場、アメリカで、ワークショップに参加している。
おかげさまで頭の中は、いかにインプロがリードアラウド指導に直結しているか、または、表現を豊かにする方法と英語教育をどう効果的に結びつけるかなどの考えでいっぱいだ。

こうなると、見るもの聞くものすべてが、インプロに関係しているように思えてくる。

意外だったのは、ロックのパフォーマンスとの関係。

何万人(特にFreddie Mercuryがいたバンド、Queenの場合は10万人を越えることも)もいる会場の人々を「参加」させるFreddie Mercuryという人の、声もそうだが、なんといっても卓越したインプロ能力。
今のわたしには、よく分かるようになった。

英語がわからない国々もツアーして、どこでもこの盛り上がり。
(日本人のライブのように、従順というか、お決まり的に「盛り上がる」、いってみれば大人の群衆とは違った、ワイルドな群衆、「子どもな」群衆でこれだ。)

ボディランゲージ。
エネルギー。
聴衆を喜ばせたいという心。
歌唱力。
言っていることがよく分からなくても、すべてに力があるから聴衆が参加し、みんなが繋がる。

天才だ。

以下は、ナショナル・ジオグラフィックが作ったFreddie Mercuryの伝記。
晩年まで、パーティ会場などには親しい友人と一緒でなければ入れなかった生来の恥ずかしがり屋が、同時に天才的パフォーマーだということ。

インドのゾロアスター教徒の少数民族に属し、アフリカ生まれのインド、ボンベイ育ち。
英国式の男子寄宿舎のある坊ちゃん学校卒、という文化的に複雑な生い立ちなども語られている。

コミュニケーション能力の高さは、異文化圏育ちということも関係しているのではと思う。

たいそう興味深い。

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『ハーフ HAFU the Film』を見た

近頃、日本で生まれる赤ちゃんの49人にひとりが、いわゆるハーフだという。
確かに、少なくともわが家の環境にあっては、ハーフだらけだった。

そんな、親の片方が日本人、もう片方が外国人の子どもたちのうち、20〜30歳が中心になって、自分たちのような人たちの考えていること、していることなどを追ったのが『Hafu』というフィルムだ。

渋谷の東急本店近くの小さな上映会場に行ってみた。
開場を待つ人々は、みんな知らない人たちなのにもかかわらず、どこかで会ったひとかなと思って、数人と顔を見つめあってしまった。

わたしが知っているハーフたちと雰囲気が似ているせいだ。

白人と日本人のハーフには、よく似た顔があると思う。
自慢じゃないが、よそのハーフを自分の子と間違えたことまである。
「おばさん、ぼく、違うよ」と言われて気がついた…。

大雑把に言えば、男なら野口健さんや室伏さん、女なら森泉さんみたいな感じかな。

バイリンガルに育ったハーフには、よく似た話し方もあると思う。
丁寧というか優しいというか、やわらかい。
あと「ふ」の発音。英語の「f」の口をする。

いろいろ、似ているところがある人たちだなと思っていたが、このようなフィルムが出来たということは、自分たちでもそれに気付いていたわけだ。
自分たちのことを一種のtribeだと、言っていたハーフもいる。

このフィルムでとりあげられたハーフは、
日本と、ガーナ、オーストラリア、ベネズエラ、メキシコ、韓国 。
メキシコとのハーフは、まだ小学生だが、あとは20-30代の大人だ。
女性監督ふたりも、アメリカそしてスペインとのハーフ。
流れる歌は、アンジェラ・ユキ。

ハーフに恐らく共通しているのは、100%○○人より、アイデンティティについて考えていること。
それぞれの国に好きか嫌いか、流動的だが、そのときどきで意見を持つこと。
いつも「外国」のイメージを頭の片隅に持っていること。
日本にいて疎外感を感じたことがあることなどなど。

このフィルムのなかのハーフたちの言葉を聞いていて、ぼんやりだが、やはり共通するものに気付く。
文化人類学的な、新しいテーマだろう。
今後の学問的発展に期待したい。

日本は移民に門戸を広げる予定はまだなさそうだが、国の中で生まれたハーフたちとともに、意外と早く多文化化が進んでいるようだ。

フィルムを見て気付いたことのひとつだが、ハーフと言っても、バイリンガルのハーフと、モノリンガルではまたちょっと違うということ。
アイデンティティに対する言語の役目も大きい。

だから、ハーフではないが、バイリンカルの日本人(インター校卒や子ども時代に英語で生活した人)は、普通の日本人よりも多少ハーフに近いところがあると思う。
この人たちにもハーフにも、英語でしかしっくりこない気持ちと、日本語でしかしっくりこない気持ちがある(だから、しばしば言語がチャンポンになる)。

浮かんでいるもやもやしたものを、すくって、「ほらこれを見て、何だか似ているでしょ」とハーフの「もやもや」を、このフィルムで見せてもらった。

さあ、それからどう考えよう。
何を考えよう。
だから何なんだろう。

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今の米国で「アジア人」でコメディを作ると

Bobby Leeというアメリカ生まれの韓国人コメディアン主演によるMAD-TV(お笑いチャンネル)からの小話。
Korean Family

白人の夫婦の里子になった韓国人少年が、白人ガールフレンドを自宅に招待する、という設定。

「アジア人ファン」「Politically Correctなことをしている自負のある」白人夫婦やじいさんが、見もの。
また、Bobby Leeの「アジア人」「韓国人」をテーマにしたお笑い、わたしは笑ったがみなさんは?

「アジア人が米国でどうみられているか」を逆手に取ったアジア人によるコメディ。
韓国人も、日本人も、中国人もなく「アジア人」という感覚だ。