大島英美のBLOG

米国ミレニアム世代のBookTubeを覗く〜リードアラウド研究会

読書、本が好きな若い世代が減っている実感がする日本とは違って、アメリカを中心とした英語圏では、本好きのミレニアム世代が育って、本文化を支えている。

その本への愛を表現するのに、彼らが選んだのは、ビデオでありSNSである。
入って見なければ気がつかないままの、現代「本の虫」の世界を、少々紹介する。

まず、ビデオで本への愛を表現する物もたくさん。たとえばこんなもの。

本への愛のイメージ:The Joy of Books

また、本についてしゃべったビデオがインターネットの世界、YouTubeなどで、数えきれぬ程発表されている。

YouTubeのなかで、とくに本の話題、おすすめや感想、書評をビデオにしてアップするコミュニティに、BookTubeというのがある。

たとえば、こんな感じ。
本や、読書、ブログ、vlog(ビデオによるブログ)について述べているが、典型的な世代、そしてその英語(特にスピード、イントネーション、語彙)のサンプルに。

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この夏1冊だけ読むなら〜キッズブックス英語スクール

忙しい英語の先生も、夏には1冊だけでも英語の本を読もうかな、などとそろそろ考えだす頃。

もし、
これ

まだだったら、ぜひ。

アメリカの南部で50年代、白人の女性をrapeしたと訴えられた黒人が裁かれるのを、白人弁護士が弁護する。
その白人弁護士の娘の目で描いた、60年刊の古典的「アメリカ現代小説」だ。

英語がまた素晴らしい。
『アラバマ物語』と分かりやすい邦題がついている。
確かにアラバマ州が舞台。

南部の英語をしゃべる主人公のお転婆少女の語りで、映画も薦められる。

本を読んでいたときには、感じられなかった「音」に感動した。
南部の英語。

読書では得られない映画ならではの、この音の経験もおすすめだ。

役者も素晴らしい。

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Serious about Books2~NY独立系書店とカフェ

NYの元気な独立系書店を歩いた。
カフェの天井から本。壁はトルストイ(だったかな?)

ここSoHoにあるMcNamally Jackson Booksで、経営者のSarahさんにいろいろ話を聞いた。

そのなかで、「書店がカフェを併設することについて、どう思うか」と質問した時のこと。

「……んんん」
と、かなり沈黙。
この間合い、「アメリカ人らしくない」と思ったのだが、案の定、彼女は「元外国人」と自己紹介。
カナダ出身だ。

沈黙後、非常に注意深く、カフェに経営上の救いを求める書店に配慮してのことではないかと思うのだが、言葉を選んで話し始めた。

「うちのカフェ、あの入り口に配したカフェですが、本のお客様を迎える挨拶として、あってもいいのではないかと思っています」

courtesy.

「Pureに本を扱いたい」と公言し、それでビジネスを成り立たせている自負のある彼女。

その彼女の、精一杯の譲歩だろうが、とても思慮深い答えが印象的だった。

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Serious about Books~NYの独立系書店のがんばり

紙の本や、それを売る本屋さんにちょっと元気がない日本。
特に古くからあった小さな本屋さんが消えていく今日この頃。

アメリカも10年くらい前は、同様で「本屋がなくなる」と暗いムードが広がっていた。

でも今日、紙の本は持ち直し、人々は「本好き」はいなくならない、と確信を持ち始めた。

NYでこうして元気に商っている独立系書店を尋ねて、秘訣等をたずねる視察を手伝った。

これから、わたしも記事を書く。

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英語えほん千夜一夜:第18夜『The Story of Ferdinand』

The Story of Ferdinand 文 Munro Leaf 絵 Robert Lawson 978
$6.99 AD830L

 猛々しい姿に似合わず、コルク樫の木の木陰で花鳥風月を愛でる雄牛、Ferdinand。このユニークな主人公の本書は、1936年以来の正真正銘のロングセラーだ。作者は米国人だが、舞台はスペインのアンダルシア地方。この地で雄牛といえば、bull fight(闘牛)が連想される。
 その闘牛の牛を育てる牧場が舞台だ。All the other little bulls he lives with would run away jump and butt their heads together(一緒に暮らす他の若い雄牛はみんな、飛び跳ねたり頭をつきあったりしているのに), but not Ferdinand(フェルディナンドは違った)。木陰の大好きな場所で、He liked to sit just quietly and smell the flowers(静かに座って、花の香りを嗅ぐのが好きだった)。母牛は、仲間と交わらない息子を案じるが、幸せならばと理解を示す。時が経ち、子牛たちはみな大きく逞しく成長した。What they wanted most of all was to be picked to fight at the bull fights in Madrid(雄牛たちの一番の望みは、マドリッドでの闘牛に選ばれること)。But not Ferdinand。未だに花を楽しんでいた。そんなある日、牛を選びに5人の闘牛士がやってきた。
 自分は選外と確信していたFerdinandは、いつもの木陰に無造作に腰をおろした。ところが、he sat on a bumble bee(マルハナバチの上に座ったのだ)!すると…He ran around puffing and snorting, butting and pawing the ground as if he were crazy(まるで狂ったように息を吐き鼻息荒く、角をつき、地面をひづめで蹴りながら走りまわった)。闘牛士たちが歓喜して、フェルディナンドに白羽の矢を立てたのは言うまでもない。そしてマドリッドの闘牛場。埋め尽くした大観衆の熱気は、若い雄牛の登場で最高潮に。勇ましい戦いを見せてくれるはずだった…。But not Ferdinand。
 この後はHappy endでほっとする。Mahatma Gandhiが好きな本に挙げた、という逸話にも納得。スペイン内乱勃発時の刊行で、スペイン、ドイツなどで発禁になったのも興味深い。