あつい大阪、ワークショップ報告その2〜リードアラウド研究会

(その1からの続き)

課題書『A Dark Dark Tale』、

これは朗読の技術的要素であるpitch, volume, rateを変えて読むだけで、あっと言う間に、プロの朗読らしいメリハリがつく。

このことを実感する演習をした。

朗読を磨くには必須の演習で、実際にやってみることで、これらで大きな違いが出ると言うこと、この要素を表現する技術のあるなしの違いが実感できたのではないだろうか。

 

ところで、「英語の先生読み」とわたしが呼ぶ読み方がある。

 

メリハリをなくして、ただただ優しく、ゆっくり同じ調子で読みあげる、教室での先生の典型的な読み方のこと。

 

リードアラウドで頑張ろうと思うのは、こうした先生読みがちまたにあふれているため、

と言えるくらいばっこしている、生徒の英語発達を遠回りさせる読み方である。

 

表現がない英語は通じない。つまらない。心が乗らない。

AIにも出来る。

 

せっかく指導の機会を持てたなら、

表現を考え、要素から変えてみよう。

 

さて、もうひとつの演習、これは皆さんがこの日に大化けした演習、について。

 

Characterizationだ。

『Tough Boris』で使われている海賊を表す形容詞、tough、massive、fearless、greedyなど、

ただ読み上げては、単語の羅列。イメージがわかず、そうだと意味もさっぱりわからない。

代わりに機械的に覚えるなんて、つまらない。

 

どういうことを形容している言葉か、その実態を身体に印象つけさせたい。

そうすることで、自分の感覚として使えるようになる。体得できる。勉強ではなくコミュニケーションの手段になる。

 

しかし、教えるわたしたち自身が、それぞれの形容をいわば生理的に理解していないと、伝えられないものだ。

 

そのことは、自身でも経験した。

指導現場で立ち往生する先生を、何人も見てきてきた。

 

知識ではなく実感で、

口先だけでなく身体で、

形容詞を伝えられるように、という演習だった。

 

その結果は?

 

うわー!

皆さんが化けた。

まるで、Monster bash。

 

「tough!」と叫ぶと、そこにはtoughなBorisや海賊たちがうじゃうじゃ歩きまわり、「オレはタフだっ!」と叫ぶ。

 

「greedy!」で、今度はぎらぎら欲の皮の張った海賊たちが歩き回り「欲張りはオレのこった!」と吠える。

「scary!」「scruffy!」

 

つぎつぎ本文からの形容詞を叫ぶと、それなりの雰囲気をまとった(まとおうとしている)皆さんが歩き出す。

 

動作が表面的なものから、内から吹き出すようなものに近づいたところで、STOPをかけた。

 

傑作だ。

 

皆さんが、だんだん楽しむ顔になってくるのが見て取れる。

それを、見ていると楽しい。

 

解放感?

そう、表現するってそういうこと。そして、それは楽しい。

 

これはわたしたち自身の表現に厚みを出す演習であるだけでなく、シアターゲームとしてアクティビティにもなる、という優れものである。

 

さあて、皆さんの表現はいかに。

 

最後に、本当は全員にやってもらいたかった『Tough Boris』のリーダーズシアター。

時間がなく、有志3人が代表して実演した。

 

素晴らしい!

大傑作に仕上がった。

大きな表現になった。

本書が伝えたいことが伝わる表現だ。

これなら、子どもを集中させるエネルギーも満々。

 

この指導者の表現練習、このまま子どもたちにやらせればアクティビティにもなる。

 

リードアラウド ワークショップは、こうして二度美味しい。

 

Thank you everybody and see you around.  See you maybe in March!

 

子どもも大人もTongue Twisters!by Dr. Seuss〜リードアラウド研究会10月の課題

ここしばらく、この本1冊でいろいろなクラスの指導をしている。

一番上達目覚ましいのが、大人セミナーのみなさん。

上達の過程というのが、よく見えた。

今後のリードアラウドの要、reading fluency指導の体系化に役立ちそうだ。

 

それは、こんな過程だ。

 

1. たどたどしく、読み間違えたり、切れ目が意味とまるで関係ない。聞いていて意味がとれない

 

2. 単語が一通り正確に読めるようになるが、朗読に表情がない。意味がところどころわかるが、聞いていてつまらない

 

3. 文の構成(S, V, O, Cなど)を考え解釈すると、文の切れ目とアクセントを置く語が文意にあって、聞いていて意味がとれる。

抑揚がつき、語ってくれているようで飽きないが、多少まどろっこしい。

 

4. 意味が取りやすいニュアンスがついたまま、すらすら早めに読むので、頭にすらすら入る。文の楽しさが伝わる。

 

小学生のみなさん、そして、指導者のみなさん

 

今月は、以下の課題文で、tongue twistersの練習をどうぞ。

 

Tongue Twisters by Dr. Seuss:

 

Through three cheese trees/ three free fleas flew.

While these fleas flew, freezy breeze blew.

Freezy breeze made / these three trees freeze.

Freezy trees made/ these trees’ cheese freeze.

That’s what made these/ three free fleas sneeze.

『I Spy』を家庭で楽しむ〜キッズブックス英語スクール

リードアラウドの目的のひとつは、英語学習の動機付け。

家庭でも英語の本に親しんでもらいたい。

そのためのステップ。『I Spy』を始めたばかりのスクール生の家庭ではこんな形でいかが。

STEP 1:

『I Spy』をリビングなど目につくところに置く。

インテリア風に飾るとか、欧米で言うところの「Coffee Table Book」(応接セットの低い机の上に、さりげなく飾るように置く本のこと)として。

 

シーン1(門)とシーン2(家の外観)はクラスで終えたところだが、まだまだミッケしていないものがあるので…

 

STEP 2

「あ、I spy 貝殻(shell)」他、a bat、安全ピン(safety pin)、a bell

 

次は、まだやっていないシーン。どのページでも…

STEP 3

日本語でミッケ。見つけられるもの、なんでも。英語も知っていたら言い合い、知らなかったら「スクールでやろうね」。

どんどん先をやるのではなく、1つ1つのシーンをじっくり。

STEP 4

どこかのページを指定して、問題を出し合う。「p. 31で、しましまのネコ。どこにいるでしょう」など

 

どうぞ、まずはこの本をお楽しみください。

『I SPY』で悲喜こもごも〜キッズブックス英語スクール

 

案の定だった。この本の子どもへのインパクト。

 

未就学児は「競争心」に火がついて、少々ヒリヒリ。

ミッケできた数でクラスメートに「負け」て、烈火のごとく泣き叫ぶ子どもに、久々に人間の本能的な心の動きを見た。

 

「負けたくない気持ち」のエネルギーは、尊い

 

今の本人には苦しいかもしれないが、自分で収める力をつける機会だ。

 

この日のこの子も、半年前と比べたら怒りを収めるのが早くなった。

帰りがけには、ご機嫌に。

 

小学生クラスでは、もう泣く子はいないが、ミッケが遅れる子どもに微妙な心の揺らぎがあって、興味深い。

 

「6、7歳まではミッケが良くできるのだけれど、どうも大人の仲間入りすると大人と同じくミッケが下手になっちゃうんだよね。8歳からかなあ」

 

「6、7歳」は適当な年齢、たまたまこの日のミッケで調子が良かった子たちの年齢だが、8歳と指導者、母たちがちょっとだけミッケに手間取っていたので、こんなことを言った。

 

「あの、8歳だけど」

 

マンガの描写で言ったら「ザーザー」と顔に線が描かれた感じ。

青ざめた?

 

大人たちは、確かにどこかが変わってしまって、絵本の絵の観察力が落ちている。

 

でも、8歳は冗談!

 

大丈夫。すぐにミッケに慣れるから。

 

ちなみに、この『I Spy』はシリーズになっていて、小学生5~6年生でも大好きだ。

翻訳もあるのだが、英語がオリジナル。

 

語彙を楽しく学べる。読み下しの練習になる。

そして、もちろんリードアラウドも。

 

まだまだ先のページ、そしてまた続編もたくさんあって、楽しみだ。

 

 

 

 

『Bark, George』こんな風にも読める〜キッズブックス英語スクール

『Bark, George』をリードアラウドしているビデオで、プロのものがありました。

こちら;

スクールでは、12月の発表会で、親子クラスのみなさんの課題書の1冊にと考えています。
ご参考に、どうぞごらんください。