『Crow Boy』の朗読で考えたいこと~リードアラウド研究会

認定講座で、今年度最後にとりあげる絵本『Crow Boy』、独白口調で読もうと思う。

問題は、「ぼく」がだれか、の認識と、その「ぼく」のキャラクター分析。

 

「ぼく」は、Crow Boyを無視していたクラスメートのひとりだろう。

いじめっ子ではないが、積極的にCrow Boyと仲良くしたりはしなかった、傍観者。

でも、6年間一緒に学校で過ごし、最後の学年で見方を変えた。

もともと、優しい心はあった人なのかもしれないし、そうでないかもしれない。

 

数々のCrow Boyの「変わった」様子を述べるときの、距離の置き方は、「ぼく」のキャラによって違う。

 

でも、最後まで読むと、「ぼく」が決してCrow Boyのよさをわからない人ではないこともわかる。

 

超然と第三者的に、まるでNHKのニュースアナウンサーのように読んでは違和感があるだろう。

 

べたべたに同情して読むのも、ぴんとこない。

 

「ぼく」とCrow Boyの距離、どこでどのくらいなのか。

 

ベテラン域に入っているみなさんは、ページを繰りながら、その細やかな読解と表現まで追求してみよう。

絵本リードアラウド認定講師講座第8回報告:その2〜リードアラウド研究会

11月の『認定講師講座』で取り上げたトピックスは、「リードアラウドと中高生」。
中高生にいい英語絵本、いい読み方がというものがある。
ひとりでも多くの英語指導者に、リードアラウドや英語の音読を中高生に勧めてほしいと思って、力が入った。

中高生とリードアラウドする場合、越さなければならない関所がいくつかある。
「声を出すこと」「やる気、覇気を出すこと」「感情を出すこと」をさせることが肝心である。
それには、シアターゲームだ。

今回、伝授したのは、「Alien, Tiger, Cow」と「Scream」。
この日、実際にゲームをやったみなさん。
もともとよく出ていた声と覇気が、ゲームの効果でさらにアップ!
簡単にでき、即効力あり。
それなりにみんなに効く。
年少者も、さらに元気になる。

こういったwarm-upまたはicebreakerと呼ばれるゲームで、体と心を少し解放させると、感情が徐々に表現しやすくなってくる。
今回行った、距離からEmotionをつけた挨拶をするゲームも使えそうだ。

さて、課題書『Go, Dog. Go!』を使って、子どもたちになにを指導するか。
Go, Dog. Go!
いろいろアイディアは湧くだろうが、in/out、up/down、aroundなど位置を表す前置詞で、遊ばせることを提案した。

これまたシアターゲームのひとつ「This Is a Tree」。
三人一組で「木だ」「木の下にいる大きな犬だ」「その犬の上に座るリスだ」などと言って、ポーズをとってシーンを作る。
他人の仕草を見るのは楽しく、ちょっとしたユーモア表現もできて楽しい。
位置を表す英語を「体感」でき、記憶に残りやすい。

模擬授業を含めて、シアターゲームのアクティビティを使った指導法を学びつつ、自分たちの表現の演習をしたことになったみなさん。
仕上げに読み合った課題書を読んでいるとき、とても愉快そうないい表情に。
本の楽しさ、読むことの楽しさが伝わる、これまでよりグレードアップしたいい朗読になった。

そう、開放感。
それを味わえるのが、英語絵本のリードアラウドらしい。
これを子どもたちにも感じさせてやろう。
ついでに、英語の感覚も知ってもらおう。

さあ、来月はしんみり、深い読解を通し、モノローグに挑戦だ。
『Crow Boy』は、IというかつてCrow Boyと席を並べただろう主人公のキャラクターで読んでみようか。
Crow Boy (Picture Puffins)

「英語絵本朗読の夕べ」の練習中:奥にあるものを表現~リードアラウド研究会

12月22日の夕べに神保町のブックハウスカフェで、リードアラウド研究会が朗読会をさせていただく。

その練習を研究会の皆さんとした。

 

研究会の「上級生」になると、どこをどうしたらさらに良くなるかを聴く耳が試される。

集中して聴いた。

 

気がつくのは、上達する皆さんに、

幾つか、違った「方面」からの上達の仕方があるということ。

 

その一つが、全体のまとまりか。

 

「まとまって」聞こえるので、この方面から上達した朗読者への指南、なかなか難しい。

 

練習後もどうしたものか考えていたところ、柳家小三治さんの自伝的コラムを読んで「ピカ〜ン」。

 

名人と言われた古今亭志ん朝さんについての、小三治さんの評価が、なるほどと思えるものだった。

以下、小三治さんの発言。

 

「志ん朝さんといえば、テンポのいい口調について言う人が多いけれども、私は口調の奥にあるものを見ようとしてた。

 

芸の神髄は結局、そこなんですね。

表面に出ているものより、奥にあるもの。

 

そこに演者の個性が感じられる。

このしゃべり手は、何を持って人間の素晴らしさを感じるかっていうことかな。」

 

リードアラウドの求める朗読は、そつなく滑らかなだけのではない。

口先だけでない、そこに描かれている物語への朗読者の共感や気持ちを表すことを目標にしている。

 

どう思うのか。どの場面、どの箇所で、朗読者は心を動かしているのか。

 

周囲の素人による評価が「お上手ね」と言われているようなら、これからの目標はこれ。

 

朗読の奥!

 

果たして「奥」まで自分は読み込んでいる?

「奥にある」のなら、それをどう口にのせる?

 

本に描かれた、人間や人生の素晴らしさが聞こえてくる、滲み出る読みを目指そう。

『Crow Boy』でMonologueの演習~リードアラウド研究会

本年度最後の認定講座第9回は、『Crow Boy』でしんみりMonologueに挑戦。

 

ところで

Monologueとはなんだ!?

と思ったら、きらきら一流どころのをご覧あれ。

Monologueは英語圏では学校の「英語」の時間に学んだり、声の表現のひとつのスタイル。

 

絵本にも語り手が「I」のもの、monologue がたくさん。

 

名優、名コメディアンたちによるMonologuesはこちら:

Tom HanksによるキャラクターMonologue、アメリカの典型的父親役もみごと

女性ではこの人のMonologue

芸達者が極まったらこんなのも。そして英国の英語で by Benedict Cumberbatch.

『The Polar Express』朗読、演出について〜リードアラウド研究会


12月22日の「大人のための英語絵本の夕べ』は、わたしたちにまたとない発表の場です。

たとえ聴衆が仲間ばかりだとしても、公の場で朗読する経験は今後に生きます。
どうか、この機会を大切にして自分の芸を磨いてください。

さて、先日のワークショップではお疲れ様でした。

あれから、また考えました。

 

そしたら遠い昔やった人形劇『泣いたあかおに』での演出を思い出したました。

ナレーターの声についてです。

赤鬼と青鬼どちらかだったか忘れましたが、相手の手紙を読むのですが、その声を、始めは手紙をもらった鬼の声にしたのですが、途中からそれを書いた鬼自身の声に被せて最後は書いた鬼だけに、という演出にしました。

 

このThe Polar Express、話を始めるときは「大人」のわたし、

そして子どもに戻ってサンタに会って戻って、クリスマスの日を迎える。

最後のページで、「大人」に戻る。

 

こんな演出で、ナレーションを考えてみませんか。