大島英美のBLOG

Spelling Bee@小学生クラス~キッズブックス英語スクール

あの手この手で子どものやる気に火をつけようと、このたびは「マシーン」を作った。

日本ではあまり使われていない発砲スチロールのカップを使って、Three letter wordsを作る装置。
これを応用し、数字の代わりにアルファベット(小文字)を書いたものを、3段重ねた。

小学生クラスともなれば、実はたくさんの英語の語彙が蓄積されている。

音で知っている語が多いのだが、それを文字でも認識して、記憶に強く刻ませようと作った「マシーン」だ。

スペリングを覚えていくのに、英語圏では3文字で出来ている語から始めることが多い。

それに習ってのthree letter wordsだ。

時間内に出来るだけたくさんの単語を作る、というゲームにしようと思う。

その準備に、ちょうどいいビデオを見つけたので、みなさん、そっと練習して次回、クラスのみんなを驚かせる、というのはどうだろう?

無理なく、遊びのように、ちょっと楽しんでくれるといいのだが。

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先生の英語、ゆっく~り過ぎない?〜リードアラウド研究会

小学生のクラスで、ユーチューブで見つけた音楽ビデオ(One Was Johnny)に合わせて歌おうとしたところ、ところどころ速すぎてついていけない。

そこで、ユーチューブにある「機能」で、速度調整をいじって、0.75にしたところ、やっとみんなついていけるようになった。
25%減の速さでも、たぶん(日本の)世間では「速い」と感じるのかもしれない。

これで付いて来られる、わが小学生たちは大健闘していると思う。

このエピソードで思ったことがある。

日本で教わる英語、ちょっと言う速さが遅くないか?

                    ↓

この速さ(rate)。
不自然な遅さ、日本人の先生はもとより、英語圏の先生にも特徴的だ。
周りがみんなそうだから、不自然に感じていなくて、「ナチュラルスピード」とか言ってしまっているのかも知れない。

でも、英語圏に行ってみたら、英語圏の空港に足を一歩踏み入れただけでも分かるはず。
日本での英語がなんと「親切」だったことか。

現地で「ナチュラルスピード」はたとえば、こんな感じ。

そういえば、Sesame Streetのキャラクターたちもナチュラルスピード。

               

以前、いわゆるネイティブの人たち、ひとりならず何人もから、面白い話を聞いた。
日本でしばらく英語を教えて母国に帰り、家族や友人に再会したところ…

「英語がヘン」
「下手になった」
「その英語、どうしちゃったの?」

などなどと、言われたという話だ。

どういう英語かというと、
1. ゆっ〜くり
2. 一語一語単語を確認するような、独特ののたりくたりした抑揚がある

「英語の先生英語」とでも呼べそうな特別なクセのある英語だ。

              ↓

ということからすると、
「ネイティブの先生」も、もしかしたらナチュラルな英語を使っていない?!

もちろん、「ネイティブの先生」にならう日本人の英語の先生もしかり。

そしてこうして日本で英語を習った生徒は、まじめで勤勉な生徒ほど先生のコピーになる。
つまり、ゆっく〜り。

英語がよくわからない生徒に分かりやすく話そうという、親切心からなのだが、その英語に慣れていると、本場で速く(ナチュラルスピードで)話されると聞き取れない。

そして、話したり読んだりすると「ヘン」と言われてしまうことも。

つまりは、不親切をしてしまっていることになる。

                  ↓

では、英語指導者としてできることはなにか?

                  ↓

日常的に、英語圏での普通に近い速さの英語を使うよう努めること!

                  ↓

「速く言ったり読む(英語圏のナチュラルスピード)」ことは、子どものクラスでは一種の遊びにもなる。

チャレンジしようと、やる気を起こす子ども、きゃっきゃ笑う子ども。

早口遊びの感覚だろう。
みんな楽しんでくれる。

「英語を英語圏でのナチュラルスピードで言う、読む、それらを聴く」アクティビティはいかが?

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英語力評価テストSpeakingどうする?〜キッズブックス英語スクール

下は4歳から上は高校生、一般まで、Fluent Readerになることを目指すリードアラウドという指導法を通して、英語を教えている。

中学生、高校生になると、外部で英語力を客観的に評価される機会も出てくるので、ときに英語絵本を離れてTest Prepとうたわれるワークブックを取入れることもある。

そのなかの、特にspeakingの評価の準備として、これまで出題されたものを、例題として生徒にやらせてみた。

TOEFLからの一例で、設問はこれだ。

Talk about an enjoyable or memorable experience that you had when you were alone. Explain what made this event so memorable.

これを15秒考えて、45秒で答える。

困った、困った。
高校生は、質問の意味はほぼ分かるが、問われているような経験が「ない」「ひとりでやることなんて、あまりないし」などという。

考えがまとまらず、目はウロウロ、どうしようという気持ちがあふれ、見ているこちらも申し訳なくなる。

ここで、どう指導したものか?

ーもっと、いろんな経験をしておきましょう
と言うのか?

人生にいろんなエピソードを持つこと、
本質はそういうことだが、
受験生にとったら、今はそれをしている場合じゃないだろう。

ならば…
口からでまかせ、だ。
それを言う練習をしよう!

普通の素直な解答者の心理として、まっさきに本当のエピソードを、記憶の中から探す。

その記憶回路は、脳の遠い所にあって呼び出しにくい。
すぐに見つかっても、ついでにそのときの、いらぬ詳細な心理までくっついて出てきてしまい、恥ずかしくなったり、怒りがわいたり、試験解答には余計だ。

そこでー

「作り話」をすればいい。

真実にこだわらず、即興で話の糸を引っ張り出す。

そして、重要なことだが、思いついた話に、具体的な背景、時や場所などを付け加え、状況が目に浮かぶように話す。

つまり、
お題に即、反応して、それで話をふくらませる。

これ、どこかでやったことがあるな…

そうだ!
シアターゲームの「Tell a Story」じゃないか。

これは、何もないところから、ひとりひとりが思いつきで話を広げ、繋げて行く。考える時間はほとんどなし。
文字通り、口からでまかせ。

ゲームの場合は、グループでひとつの未知の話を結論まで紡いで行くのだが、英語力評価の場では、それをひとりでやればいいわけだ。

英語のspeaking評価を受けるときに、英語力だけでなく、「口からでまかせ力」、つまり即興力があると、もう楽勝だ。

中高生を教えてのこの気づきから、今後、特に小学生のクラスで、読むだけでなく、Tell a story をアクティビティに取入れていく工夫ができたらと思う。

ちなみに、本設問の模範解答は以下のとおり。

A few years ago, I went on a really long bike ride on my own. One of my tutors at college had told me about a rare falcon which had given birth to some chicks. It had a nest on the side of a cliff, and birdwatchers were really gathering there to see it. I decided to see it too, even though I wasn’t really interested in birds. I wanted to go on a bike ride, and this gave me something to aim for. I took a route via several beautiful beaches. The scenery was really pretty. I remember that it was very hot and I got sunburn across one side of my body. I don’t remember much about the falcon. I couldn’t see it very well because I didn’t have any binoculars. What I remember most is how much I travelled. It was about thirty miles to the cliff each way, but because of my roundabout route, I probably cycled over eighty miles there and back. That’s the most I’ve ever done in a day.

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リードアラウドがインプロに学べること〜その2

The Brody Theaterでインプロ(シアターゲーム)のワークショップに参加している。

昨日は第2回。

参加者のキャラクターがだんだん見えてくる。以下、「見えてきた」人々:

  1. アジア系のMay:
    心配性、肝っ玉かあさん(実際は若い)
  2. 赤髭Micheal:
    インテリア・ショップ店員、人間関係で最近、職場を変えた
  3. アフリカ系Jahan:
    エントツ頭風ヘアカット。アーティスト系。ソフトで行儀よしの坊ちゃん
  4. ギプスのJake:
    Tシャツからお腹がせり出した、チキンウィングとビールが似合う感じ。骨折してギプスをはめている
  5. エキセントリックIris:
    細面で神経質そう。ダイナミックで突飛な演技をする危険が似合う男?
  6. 紅顔の美少年Aidan:
    ぬぼうっとしたのは演技か素か、スローで脱力系なのは頭脳犯?
  7. 紅顔の美少女Liz:
    性別は女性だが心は青年。凛々しくきびきび女惚れしそう?
  8. 人見知りの弁護士George:
    ショーンK似のインテリ。殻を壊そうと不器用に動く姿が高感度

演じなくてもすでに個性的で、見ているだけで楽しい。

劇やドラマから飛び出ていた人たちみたいだ。

さて、この回で特に印象に残ったゲームを紹介したい。
まずこちらから。

感情のオーケストラ

5人が舞台に立ち、それぞれに観客が感情をひとつふる。いい感情と悪い感情の両方から選ぶ。

ふられたある感情を演じさせ、コーチが度合いや表現を調整する。

コーチは5人からよく見えるところに立って、指揮者のように5人を指揮する。

5人が競うように「これでもか」と、指された瞬間に感情表現を出すというゲーム。

その結果は…

まるでサーカス?ブレーメンの音楽隊?なにに例えたらいいのか。

何にしろ、気分は最高!

 

リードアラウドで子どもたちに表現をさせようというとき、これは楽しい遊びになりそう。

恥ずかしがっている子どもや何らかの理由でテンションが低い子どもに、自由で大きな表現をさせるには、ice break やwarm upが必要だ。

そのときにもこのゲームは効き目がありそうだ。

またよくあることだが、表現はするが平坦だったり小さい場合。

これは子どもだけでなく、指導者や一般の人たちにもある傾向だ。

このシアターゲームの後は、きっとみんな豹変する…。

例として見つけたビデオ。

まあ、こんな感じだ。ちょっと使っている言葉が「普段遣い」なので、聞き苦しい点にご注意!

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リードアラウドの「ムニャムニャ」はどうして?〜Prosody(プロソディ)について

リードアラウドを子どもたちとするときに、4つ約束をする。
その1つとして、「読めないところは、ムニャムニャでいいからね」という。

これは、リラックスさせる目的の他に、リードアラウドが重きを置くreading fluency(表現豊かな読み方)の育成のためでもある。

「正確に」英語を言っているのに、英語圏の人々に通じないーーこんな経験は、これまで日本で英語を学んできた日本人なら一度ならずとも、経験があるのではないだろうか。

どうしてなんだろう?

たいていは、「発音が悪いから」と発音のせいにしてしまう。
だが実は、これは言語学で言うところの、prosody (韻律)が適当でないためではないかと思う。

歌で例えるなら、歌詞は正しいがメロディが違う。メロディがない。または調子はずれ…。
だから、同じ歌だと認識されない。

英語を歌だと思えば、通じない理由がなんだかわかる。

日本の学校では、「歌詞」である単語ひとつひとつを正確に読むことが、最初に求められ、「メロディ」は置き去りにされることすらある。

しかしリードアラウドは、「ムニャムニャ」で、この逆をいく。

「歌詞」はわからなくとも、正しい「メロディ」にまず声を乗せさせる。
これは、とくに子どもに、英語の敷居を低くする効果がある。
すぐに声を乗せられるし、とても喜ぶ。

こうして楽しいハミングとか鼻歌みたいな「ムニャムニャ」で、英語のprosodyから学ぶのだ。

prosodyー具体的にはイントネーションやフレージング、強弱、リズムや間合いなどーから入り、ぽつぽつでも「歌詞」にあたる英文と一致させて学ばせるというわけだ。