失敗しても笑える環境:Improvisationクラスの愉快な仲間たち

「出不精」「引っ込み思案」の自分に鞭を打ち、improvisationの本場でクラスを受講。


今年で3年目になる。

(「出不精」「引っ込み思案」にカギカッコがついているのは、自分のなかでは、という意味。外見はそうではなさそうに思われていそうなので)

クラスは2時間、warm-upのゲームから始まる。

この日に行った、ひとつのゲーム。

どうもわたしの反射神経がついていけない。

笑ってしまうほどできないのだ。

 

擬声音+方向を示す異なる動作を3つ、ひとりずつ順にして指された方向にいる人がそれを受け、次に別の動作をするというもの。

単純だが、だれが指されたか、次にどの動作をするか、てきぱきしなければならない。

 

間違えると、輪を一周しなければならないのだが、輪を回ってばかり。

これがみんなに大ウケ。

ウケねらいでもないのに、わたしもゲラゲラ、お腹を抱えて笑いながら回る。

 

また間違えるのを見たいらしく、よく当たる(ような気がする)。

 

みんなで大笑いで終わったとき、ひとりの若者がわたしにhigh five!

That was great! だって。

そして拍手。

 

これだね!

「失敗」「不出来」という後ろ向きな発想は捨て、現状を受け入れる。

これができない場面もあるが、学びの場はいつでもこうでなくちゃ。

 

このspiritが、日本の多くの環境にももっとあれば生きやすいのに。

 

先生なら、自分のクラスから始められるのでは?

 

 

 

David Lynch 祭〜ときには映画も

David Lynch監督の奇怪なテレビドラマ、Twin Peaks が25年ぶりに新作でカムバック。
それで、思い出した、この監督のユニークさを。

美術館でフィルム回顧シリーズがあり、『Elephant Man』(1980)に続いて、昨夜は『Blue Velvet』(1986)を鑑賞。

この映画では、Twin Peaks っぽさが、音楽や場面作り、カメラ使いなどあちこちに見られる。

音楽、レトロというか微妙にスローで哀愁、ときに退廃感もある選曲やアレンジが独特だ。

また、音楽と映像、色使い、静かなながら不安を感じる画面なども、好きだ。

どきどきはらはらさせたり、ギャグのように笑わせる瞬間があったり、映画の娯楽性も忘れない。

英語で感情を表す〜キッズブックス英語スクール

英語という母語でない言語で、そのときどきの自分の感情にぴったりあう語彙を選び、その単語に気持ちを100%負わせられるのには、

ごく濃い英語環境で暮らした経験か、浅いのなら長い英語経験

が必要だと思う。そうでない場合は、隔靴掻痒というか欲求不満の状態だ。

たとえば、湯気が頭から出るくらい、破壊的行動に出たくなるほど、かんかんに怒ったとき。

ごく普通の日本人の英語知識だと、angry またはせいぜいvery angry くらいしか思いつかないかもしれない。

I am very angry.

でもこれでは、お笑いのネタになってもおかしくないくらい、まぬけっぽい。

そんなときは、furious 。これなら、カッカしたイメージが浮かぶ。

または、嬉しくて興奮したときに、I am very happy?
なんとも、これでは弱い。

もっと、もっと、飛び上がって万歳するくらい嬉しいのだ。

ecstatic!

こう言えば、気持ちが収まるだろう。

実際に、こういう場面を経験し、そこで的確な語彙を仕入れられればいい。

でも、例えば1年の留学では、出会う場面の種類がそう多くない。

日本で英会話学習でスキットを練習しても、

状況設定が非現実的だったり、

感情表現をともなわない読みや暗記だけだったりで、

ある程度長く学習しても、当意即妙な英語にならず、いつも欲求不満を抱えることになる。

それではどうしたら、日本にいながら、

そんなに濃くない英語環境で、
自分の感情にしっくりくる英語語彙を身につけられるか。

本だ。
特に絵本が、長すぎず、場面がつかみやすく、使い易い。

それを、少し大きめの表現をつけて

繰り返し

声に出して読んでいくこと。

そうだ、リードアラウド!

リードアラウドの力を、もっと上手に言葉で表し、より多くの人に伝えたい。

英語絵本大人セミナー
*朝日カルチャーセンター「声に出して読む英語絵本」講座

*英語のプロにはこちら

*子どもたちにはこちら

感情など形容詞の表現練習に使って見て、よかった本:

濃い英語環境

リードアラウドがインプロに学べること@The Brody Theater

IMG_07885月にはインプロの「メッカ」、シカゴのThe Second Cityでめくるめく即興のやりとりを、ぽかんと口を開けて見た。

そして先日は、ワークショップ生の特権として、その母体であるThe Brody Theater でのショー、時事ネタを即興劇にするPOP!を無料で見た。

週末の夜、10時開演。
少々、わたしには夜更かしだったが、徒歩圏、時事ネタ、無料、三拍子そろったのに誘われた。

小さな劇場で、30人ほどの観客。

入場料はシカゴでの半額程度、8ドル。

バーがついていて、飲み物を注文して適当な席に座る。

異性同士、同性同士のカップル、女友達、インプロ研究生風、同業者っぽい人などがいる。

10時。
張りのある声の50代(?)の男性、リーダー格の人が挨拶。
続いて4人が舞台に出て来た。

20~30代の、体型的キャラ的にかなりばらばらの人たちだ。

この日のインプロヴィザーはこんな感じの人たちだった。

1. 大柄中肉の中年男性

2. かなり小柄でやせ形の若い男性

3. 小柄でお腹が張り出した中年に近い男性

4. すらっとしてスタイリッシュな若い男性

5. 大柄でブロンド短髪、スカート姿の若い女性

この時点で、このでこぼこ5人組、すでに面白そう…。

 

[学べること]

体型や雰囲気の違いは観客を引き付けるひとつのツールになる。

背が高すぎたり低すぎたり、身体が太かったり細かったりという人たち、若者のなかの年配や、年配のなかの若者が、よく目立ってプラスになる

 

最初にリーダー格が、観客に時事ネタのお題を求めた。

客席から、「トランプが副大統領候補に指名したMike Pence!」の声と、続く大勢の拍手で、決まり。

「Mike Penceの情報を挙げて下さい」とリーダー。

観客は、「女性関係」「インディアナ州元知事」など活発に発言。それぞれに「いいね、そうしたら…」と、もちろん「Yes, and」で受答え、インプロの真骨頂だ。

「じゃ、これらの情報を使ってやります」と、即興劇の始まり始まり。

トランプ大統領候補のいいそうなこと、副大統領候補とのありそうな(?)会話、トランプさんの笑えるツイッター、想像上のペンスの「母」なども登場させていく。

状況がどんどん作られ、あっという間に別の登場者に代わったり、別の場面に切り替わる。

 

[学べること]

・いつ自分が他の登場者に代わって、状況を変える「ツッコミ」をするのか。

そのタイミングの測り方とつっこむときの緊張感は、リードアラウド指導と似ている。

・つっこまれた方は、それまでしていた会話を即座に、新状況に合わせなければならない、というところも似ている。

 

5人、見事なチームプレーだ。

ちょっとはずれたな、くどいな、と思える瞬間に、仲間が入る。

かなりリーダー格が飛び込み、場面や会話を生き返らせた。

リーダーが救った、とわたしのようなほぼ素人にわかるのは、他の出演者がまだ年季が足りないということなのかもしれない。

だが観客には、おかげでいい緊張感が続く舞台となり、大変よろこばしい。

 

[学べること]

リードアラウドをしにきた子どものために、一番大切なのは彼らを退屈させないこと。

指導者チーム内の協同が計画したようにバランスよくいかなくても、それは内部のことで、より上等を求める次の段階。第一段階では、外部、つまりショー(指導)を面白かったと思ってもらうようにすること。

 

状況を変えた瞬間のエッジが鋭いときに、より笑いが誘われるのが見て取れた。

割って入った新登場者のキャラが立っていることや、

示される状況が手に取って見える身体の動きとか、

会話の内容自体の的確さなど、エッジが立っているのはさすが。

[学べること]

・リードアラウド研修生にありがちなのが、もあーっとした進行だ。

発問や、子どもの発言への応対に、エッジが効いていないこともしばしば。

いいことを言っていても、発声が不明瞭で聞こえなかったり、おずおずしていたり、自信がなさそうだったり、思い切りが悪い。

照れないこと。

ひとつの題で30分弱、即興劇が続く。

そのなかで、数分ごとに登場者、状況、場面が変わるが、何度か「デジャブー感」(いつか見たぞ?感)がわき、それでまた笑える。

一度演じた登場者や、状況をもう一度わざと持ち出すのだ。

一度目でしっかり印象づけて、面白がらせてあるので、観客はそれが再び形をちょっと変えて出てくると、大ウケだ。

 

[学べること]

繰り返しの面白さ、よく研修生が言う「しつっこさ」の妙である。

相手が幼いほどウケる。

大人を相手にしているときは、いい加減にしないと飽きられたり侮蔑さえされてしまう、毒を含んだ芸だが、これがないと盛り上がらない。

 

ワークショップでも気づいたが、インプロのひとつの特徴は、チームに協同精神を育むということ。

だれかが突出して目立つとか指導力を示すという方向性はない。

「リーダー」と仮に呼んだが、その人がリードしているのではなく、「サイドコーチング」しているとインプロの世界では言う。

調整役とでもいうのかもしれない。

彼らの舞台を見ていて、過剰な自意識のようなものはまったく感じない。

誰かが場面や会話をつまらない方向に向けそうなときに、「そんなのダメだよ」という態度は感じない。

「そうきたか」とか「それもありだね」という態度で受けて、次に発展させる。

この日の舞台に立った5人も、チームとして「Yes, and」の精神なのに納得。

 

 

 

 

 

 

Improvのワークショップ参加記最終回@Curious Comedy Theater

Improv2015Julyあと3回残して、わたしだけ最終回を迎えたインプロ・ワークショップ。

週に1回、たった2時間だったが、インプロの「副作用」で13人の仲間がとても親しくなった。

名前を覚えることの大切さを思う。
warm-up ゲームで名前を反射的に言い合うなど、実に効果的。

始まるまでの時間、そして始まってすぐの時間は、その週にどんないいことがあったかを語り合う。

「小学校の先生をしている母が、60年代UCLAでインプロ研修を受けたことがわかって、驚いた」
というひとりの話に、わたしは驚く。

60年代から、すでに小学校の先生の指導力に効果的だと、インプロのプログラムがあったのか。
ただ、それは革新的なカリフォルニアの、おまけに先駆的な挑戦をする(わが母校)カリフォルニア大学でのことだが。

4回目のワークショップ。
この日は、インストラクターのケイティさんの指導を評価するために、上司が教室を覗くというので、ちょっと彼女が緊張気味(「A判定をもらわなきゃね」とのこと)。

warm-upで興味深い発見。
1.2つのグループに分かれ、それぞれランダムに歩き回り、相手方のひとりひとりと出来るだけアイコンタクトをとる。

これは、まあ、もはや仲良しになったわたしたちには、オチャノコサイサイ。

問題は次。

2.同様にランダムに歩き回るなか、1グループは相手方とアイコンタクトをとろうとする。だが相手グループのメンバーはなるべく視線を交えないようにする。

これが、ひとりを覗いて全員が、「難しい」と嘆くのだ。
違和感が強くて、ストレスだとか。
難しいと感じない「ひとり」は、いったいだれ?

…日本で、日夜そういう違和感で訓練されている(?)わたしに他ならない。

渋谷の大交差点など大勢がランダムに歩いているような環境で、かかわりを避けるように、目を見ないで歩き回る…ようなことを、いつもしているのだから。

この文化の違いを発言しようとしたが、クラスがその話で盛り上がって、時間をとってしまいそうで、口をつぐむことにする。

このゲームの目的はもちろん、周囲によそよそしくするのを上手に、というわけではなく、アイコンタクトの大切さを学ぶこと、なのは言うまでもない。

emotionsの表現復習の後、今回の新ゲーム。
ふたり組で演じるシーンのニューフェース。
隠された、相手の地位の高低(トランプの札で示される)を、互いに探りながら演じる。
これはインプロだけでなく、社会的動物としての自分というものを考えさせられるもの。

わたしが引いたのはKing。
わたしの上には、エースしかいないわけだ。
確率が低いから、わたしはすっかり王様気分で演じ始めた。

与えられた場面(シーン)は、airplane。

大きな態度で、相手を顎で使うファーストクラスの乗客。
これをのっけから演じて、大いに受けていたが、どうも相手の様子がおかしい。
やけに、正義感のようなもので、叱ってくるではないか!
待てよ?

ジャーン。
機長だ!

インストラクターが「さて、この二人の地位は?」
相手は「エース」。

観客(クラスメート)が、面白がったのは、いばっていた乗客(キング:わたし)が、相手(エース:機長)の地位を知って、だんだん弱気になっていく過程。

それから、多分、ステレオタイプとして「おしとやか」なイメージのある日本人女性が、ふんぞりかえって、横柄な態度をするところ?

なにはともあれ、ウケたようで、めだたし、めでたし。
(笑われる快感?!)

このゲームで、キャラ作りが一段と深まる。
社会的階層というか、生物学で言えば「つつきの順位」の要素が、キャラ作りには必要というわけ。

もうひとつ、ふたり組で与えられた場面を演じるゲーム、この日は新しく「objective」というテーマがあった。

演じるふたりには、相手のobjectiveは知らされない。

わたしが引いた札には、to feel lucky とあり、お題のシーンは図書館。

一瞬、どうしていいか分からない。
相手が、開口一番「Mom」と語りかけてきた。

(むっ。年齢的にママ役って決めつけた?)と、思ったのはまったく瞬間的で、実はこれでおおいに助けられる。

ふたりの関係が、これですぐに決まった。
会話が俄然、具体的になる。
やけに「がんばるよ、ママ」という娘に、「そんなおまえが、誇らしい」という大あまの母親で、無事、シーンをクリア。

あるドラマを切り取ったような具体的なシーンを、即興的に作るわけだ。

これが、自在に出来る人が先生だったら…

生徒としては大歓迎だ。
察してくれるし、
どんな状況でも、まずは自分を受け入れてくれる。
だから、先生に語りかけるし、教室でも発言が楽しくなるなあ。

シーンを演じるゲームの「上級コース」は、シーンリレー。

お題にそって、それぞれの作ったキャラクターでふたりずつシーンを演じ、リレーのように片方ずつ交代していく。

2度目だが、前回より仲間の芸が上達したのが分かる。

また、とっぴなキャラクターも自由に飛び出すようになった。
静かで恥ずかしがり、にこにこ話を聞いている控え目な感じだったひとりが、「ドイツ語訛りの鉄の女」になったときは、大喝采。

(インプロや演劇の上級ワークショップには、「訛り」というクラスも存在する。アメリカの社会では大切な要素。
もともと訛っているこちらは、ワンパターンになってしまうのが弱点)

キャラクター作りでは、ワンパターンにならないようにしたい。
プロは、6人のキャラを持っていて、瞬間的に各キャラを「登場」させられるという。

目標、決めた!
6人か…、よーし。

さあ、指導者のみなさん。
これから、さらに笑いの種が山盛りのリードアラウドで、子どもたちを、英語絵本の世界、英語の世界に誘っていこう。

P.S.
わたしたちのインストラクター評価は、もちろんA!