(「2015年度末の発表会その1」からのつづき)
この春から小学2年生になる生徒は、外国から帰国して1年たつ帰国生。
英語力が今のところ釣り合う生徒がいないため、結果的にひとりクラスで学んでいる。
すらすら読み下せる文は多いが、内容の理解が追いつかず、結果的に読むのが平坦になるのが難点だ。
そこで、中学生の生徒と挑戦させたのは『The Book with No Picture』。
高度なユーモアが、絵なしで、文字だけで語られているユニークな「絵本」で、米国ではかなりの間、ベストセラーだった。
生徒にも挑戦だったが、指導者にとっても挑戦的な本である。
英語のウィットが分からないと笑えない。
また、自分は分かっただけでは、会場のみんなに面白いと思ってもらえない。
内容を自分でもしっかり深いところで理解させ、それをマイムで表現させてみた。
中学生の生徒とペアで、ひとりが読んでいるときもうひとりがマイムで表す。
読みもマイムも、お互いのタイミングを見ながら、そして観客の反応を見ながらやらなければならない。
かなり難しい要求で、もっと練習がしたいところだった。
会場のみなさんには、分かりにくかったことだろう。
とはいえ、よく挑戦してくれた。
読みは随分と上達した。
ひとまず及第点を上げたい。
内容がよくわかっていないと、表現ができないことが、実感できただけでもいいだろう。
今後の課題は、上級に進んでいる生徒、そして思春期に入った年長の生徒にとって、挑戦的でかつ年相応に楽しめる発表の演目とその演出。
もうひと工夫と、いいアイディアを得たいものだ。